自殺予防、短時間の介入でも効果あり

 自殺による死亡を予防するためには、救急医療機関において自殺リスクを有する患者へのメンタルヘルスへのアクセスを確保し、それまでの間、安全を継続できるツールが必要とされる。米国・ペンシルベニア大学のStephanie K. Doupnik氏らは、簡潔な急性期自殺予防介入とその後の自殺企図、フォローアップケア、フォローアップ時のうつ症状との関連について、調査を行った。JAMA Psychiatry誌オンライン版2020年6月17日号の報告。

 2000年1月~2019年5月に公表された自殺、予防関連研究の参考文献および関連文献を特定するための臨床試験をOvid MEDLINE、Scopus、CINAHL、PsychINFO、Embaseより検索した。単発の自殺予防介入の臨床研究を説明した研究を選択に含めた。2人の独立したレビュアーがすべての文献をレビューし、適格基準を判断した。また、PRISMAガイドラインに従ってデータを抽出し、Cochrane Risk of Bias toolを用いてバイアスリスクを評価した。各アウトカムのデータは、変量効果モデルを用いてプールした。出版バイアスを含む小規模研究効果は、Peter and Egger regression testを用いて評価した。自殺予防介入後の自殺企図、フォローアップケアとの関連、フォローアップ時のうつ症状の3つの主要アウトカムについて検討した。自殺企図およびフォローアップケアとの関連は、検証済みの自己報告指標と診療情報のレビューを用いて測定した(エフェクトサイズを推定するために、オッズ比とHedges g標準平均差をプールした)。うつ症状は、介入2~3ヵ月後に、検証済みの自己報告指標を用いて測定した(エフェクトサイズを推定するために、プールしたHedges g標準平均差を用いた)。

主な結果は以下のとおり。

・14研究より4,270例を研究に含めた。

・プールされた効果推定値では、簡潔な自殺予防介入は、その後の自殺企図の減少(プールされたオッズ比:0.69、95%CI:0.53~0.89)およびフォローアップケアへの参加の増加(プールされたオッズ比:3.04、95%CI:1.79~5.17)と関連していたが、抑うつ症状の軽減との関連は認められなかった(Hedges g:0.28、95%CI:-0.02~0.59)。

 著者らは「簡潔な自殺予防介入は、その後の自殺企図の減少と関連していた。対面で行われる単発の自殺予防介入は、その後の自殺企図を減少させ、フォローアップ時のメンタルヘルスケアを行ううえで効果的であることが示唆された」としている。

出典

Doupnik SK, et al. JAMA Psychiatry. 2020 Jun 17. [Epub ahead of print]

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