治療抵抗性統合失調症を早期発見するための3つの症状

治療抵抗性統合失調症を予測する症状を早期に発見することができれば、クロザピンなどによる治療の早期開始に役立つ可能性がある。ブラジル・サンパウロ連邦大学のBruno B. Ortiz氏らは、治療抵抗性統合失調症を予測する症状パターンを特定するため、探索/複製研究デザインを用いて、調査を行った。Schizophrenia Research誌オンライン版2020年1月16日号の報告。

統合失調症入院患者のコホート研究より164例をフォローアップした。ロジスティック回帰を用いて、治療抵抗性統合失調症患者のベースライン時の陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)の中で最も影響を及ぼす項目を特定した。特定された症状の複数の組み合わせ予測パターンをテストするため、Receiver Operating Characteristic(ROC)解析を用いた。同項目の組み合わせについて、統合失調症外来患者207例の独立した複製サンプルとのテストを行った。

主な結果は以下のとおり。

・退院時の治療抵抗性統合失調症を予測するベースライン時のPANSS項目の組み合わせは、概念の統合障害(P2)、抽象的思考の困難(N5)、不自然な思考内容(G9)の3つの合計スコアであった。
・P2+N5+G9モデルは、AUCが0.881、感度が77.8%、特異性が83.3%であった。
・外来患者サンプルにおけるP2+N5+G9モデルの予測精度は、AUCが0.756、感度が72.3%、特異性が74.4%であり、許容可能な範囲内であった。
・P2+N5+G9モデルは、組織化されていない思考、具体的な思考、奇妙で特異な思考で構成される思考障害の構造と一致している。

著者らは「統合失調症患者の思考障害は、臨床診断において容易に識別可能であり、治療抵抗性統合失調症を早期発見するうえで、実行可能な戦略であると考えられる。臨床的な有用性を検証するうえで、初回エピソード統合失調症患者を対象としたコホートでの検証が望まれる」としている。

出典

Ortiz BB, et al. Schizophr Res. 2020 Jan 16. [Epub ahead of print]

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