ドパミンD2/D3結合能が統合失調症の治療反応に影響

これまでの統合失調症研究で確認された最も優れた知見の1つが、陽性症状におけるドパミンD2受容体遮断と抗精神病薬効果の関連性である。デンマーク・コペンハーゲン大学のSanne Wulff氏らは、統合失調症初回エピソード未治療患者における線条体D2/3結合能(BPp)と治療アウトカムの相関性について調べた。結果、両者間の相関性を確認し、低BPp患者は高BPp患者と比べて治療反応が良好であること、またドパミン受容体遮断が高レベル時に機能が低下する可能性がある示唆が得られたことを報告した。Schizophrenia Bulletin誌オンライン版2015年2月18日号の掲載報告。

本研究は、統合失調症初回エピソードの抗精神病薬未治療患者集団で、ベースライン時の線条体D2/3受容体BPpと治療アウトカムとの相関性を調べることが目的であった。また、線条体ドパミンD2/3受容体遮断と陰性症状の変化および機能、主観的幸福感との関連についても調べた。線条体D2/3受容体BPpは、123I-IBZM-SPECT法による画像診断にて調べた。被験者は、D2/3受容体拮抗薬アミスルピリドによる6週間の治療の前後に評価を受けた。

主な結果は以下のとおり。

・研究には、抗精神病薬未治療の統合失調症患者28例と対照26例が含まれた。
・全患者群において、ベースライン時の線条体D2/3受容体BPpと陽性症状改善には負の相関が認められた。
・さらに、治療に反応した患者は反応しなかった患者と比べて、ベースライン時のBPpが有意に低かった。
・フォローアップ時に患者は、遮断と機能について負の相関を示した。しかし、遮断と陰性症状、主観的幸福感については関連がみられなかった。
・以上、統合失調症初回エピソードの抗精神病薬未治療患者において、ドパミンD2/3受容体の線条体BPpと治療反応には相関性があることが認められた。
・低BPp患者は高BPp患者と比べて治療反応が良好であった。
・結果はさらに、ドパミン受容体遮断の高レベル時に機能が低下する可能性があることを示唆するものであった。

出典

Wulff S, et al. Schizophr Bull. 2015 Feb 18. [Epub ahead of print]

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