統合失調症患者の症状改善、脳の変化との関連は

横断的および縦断的研究により、統合失調症における、広範な灰白質量(GMV)の減少(とくに前頭葉)が報告されている。中国・北京大学第6病院のXiao Zhang氏らは、統合失調症患者における灰白質の変化と臨床的改善との関連について検討を行った。Neuroscience bulletin誌オンライン版2018年5月19日号の報告。

対象は、統合失調症患者40例と、年齢、性別、教育をマッチさせた健康な対照31例。ベースラインおよび6週間後に、MRIスキャン、臨床評価を行った。

主な結果は以下のとおり。

・6週間のフォローアップ期間中に、患者群において内側前頭皮質吻側(rMFC、前帯状皮質を含む)における進行性GMV減少を確認した。
・rMFCにおけるベースラインGMVが高いほど、PANSSの陽性症状尺度の良好な改善が予測され、これは実際のモニタリングにおける改善と関連している可能性がある。
・さらに、後側rMFCにおけるベースラインGMVが高いほど、全般症状の良好な寛解が予測され、この領域におけるGMV低下が少ないことは陰性症状のより良い寛解と相関しており、おそらくは改善された自己参照処理や社会的認知と関連している。
・また、より短い罹病期間および高い教育水準は、PANSSの総合精神病理評価尺度のより良い改善に寄与し、家族歴はPANSSの陰性症状尺度および総スコアと負の関連が認められた。

著者らは「これらの現象は、統合失調症の症状の根底にある神経病理学的メカニズムを理解し、臨床決定を行ううえで重要であると考えられる」としている。

出典

Zhang X, et al. Neurosci Bull. 2018 May 19. [Epub ahead of print]

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