暑くなると統合失調症の入院リスクが増加、とくに注意が必要なのは

 統合失調症は、主に若年者に影響し、大きな問題を引き起こす、不均一性の病因を伴う重度な精神疾患である。統合失調症患者の入院では、季節的なパターンが観察されることがあるが、これには気候パラメータの変化と社会人口統計学的特性との関連が考えられる。この研究では、統合失調症患者の入院と季節変動、気候パラメータ、他の潜在的な要因との関連を評価した研究のクリティカルレビューを実施した。

 オーストラリア・クイーンズランド工科大学のShafkat Jahan氏らによる、International Journal of Biometeorology誌オンライン版2020年4月13日号の報告。

 PRISMAガイドラインに従って各電子データベース(MEDLINE、Science Direct、PsycINFO、PubMedなど)より2020年2月29日までの文献をシステマティックに検索した。特定された35研究のうち、季節的なパターンと入院期間の延長を調査した研究が6件(17.1%)、季節的なパターンまたは統合失調症患者の入院増加に関連する気候および社会人口統計学的属性を評価した研究が29件(82.9%)であった。

主な結果は以下のとおり。

・ほとんどの研究では、入院率のピークは夏場であると報告されていた。

・ほとんどのエビデンスにおいて、28℃超の高温と統合失調症患者の入院率との間に正の相関が認められた。

・個々の気候パラメータ(相対湿度、降水量、大気圧、太陽光など)の影響については、あまり評価されていなかった。

・とくに高温に対する気候変動の影響を受けやすかった患者は、男性、21~60歳、既婚者であった。

 著者らは「大規模でさまざまな環境変数を分析した高度な統計学的アプローチを用いたさらなる研究により、これらの根本的なメカニズムを解明することは、統合失調症患者の入院予防やマネジメントの改善に役立つであろう」としている。

出典

Jahan S, et al. Int J Biometeorol. 2020 Apr 13. [Online ahead of print]

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