統合失調症治療、経口剤より持効性注射剤の方が良い?

 台湾・マッカイ医科大学のSu-Chen Fang氏らは、慢性期統合失調症患者の維持療法において、抗精神病薬治療を長時間作用型注射剤(LAI)のみで行った患者と経口薬(PO)のみで行った患者における精神科サービスの利用率の比較を行った。Human Psychopharmacology誌オンライン版2020年3月17日号の報告。

 2011年の台湾全民健康保険研究データベースより、維持療法を受けた慢性期統合失調症患者のコホートを作成し、12ヵ月間のフォローアップを行った。対象患者は、統合失調症と診断されて3年以上、2011年の入院歴がない、維持療法を1年以上受けていた患者とした。精神科サービスの利用を推定するために、inverse probability of treatment weighting (IPTW法)、ロジスティック回帰モデル、線形回帰モデル、負の二項回帰モデルを使用し、LAI群とPO群の共変量の不均衡を調整した。

主な結果は以下のとおり。

・対象患者4万194例中、LAI群は948例(2.36%)、PO群は3万9,246例(97.64%)であった。

・LAI群で、PO群と比較し、有意な差が認められたのは以下の点であった。
 ●精神科入院率の低さ(5.8% vs.8.4%、オッズ比:0.63、p<0.01)
 ●入院日数の短縮(65.9日vs.82.8日、係数b:-16.87、p=0.03)
 ●救急受診の少なさ(1.8回vs.2.3回、係数b:-0.24、p<0.01)

 著者らは「LAIで治療された慢性期統合失調症患者は、POで治療された患者と比較し、再発リスクが低く、精神科サービスの利用率が低かった」としている。

出典

Fang SC, et al. Hum Psychopharmacol. 2020 Mar 17. [Epub ahead of print]

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