統合失調症リスクの予測因子となりうるか「顔の感情認識欠如」

最近の研究では、統合失調症患者において、顔の感情認識の欠如が一般的に認められていると報告されているが、その理由についてはよくわかっていない。英国・ブリストル大学のDavid Martin氏らは、統合失調症の遺伝的リスクと顔の感情認識の欠如との関連について検討を行った。Schizophrenia Research誌オンライン版2020年1月11日号の報告。

統合失調症の遺伝的リスクと顔の感情認識の欠如との関連についての研究を、システマティックにレビューした。利用可能で十分なデータを有する研究のメタ解析を行い、それ以外の研究はナラティブレビューを行った。一般化および特定の顔の感情認識の欠如に対してメタ解析を実施した。

主な結果は以下のとおり。

・34研究をレビューし、23研究のメタ解析を行った。
・メタ解析では、統合失調症患者の第1度近親者は対照群と比較し、顔の感情認識の欠如が認められた(SMD:0.38、95%CI:0.26~0.51、p≦0.001)。
・ネガティブな表情認識の欠如が認められたが(SMD:0.19、95%CI:0.06~0.32、p=0.004)、ニュートラルおよびポジティブな表情認識では欠如が認められなかった。

著者らは「統合失調症患者の第1度近親者では、顔の感情認識の欠如が認められる。統合失調症患者の顔の感情認識の欠如は発症前から認められるが、この関連が因果関係なのか交絡因子であるかを特定することはできない。感情認識の欠如、とくにネガティブな感情は、統合失調症リスクの有用な予測因子となる可能性がある」としている。

出典

Martin D, et al. Schizophr Res. 2020 Jan 11. [Epub ahead of print]

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