統合失調症と双極性障害、認知機能の影響が大きいのはどっち?

 認知機能障害は、統合失調症と双極性障害に共通して認められる。中国・マカオ大学のWen Li氏らは、統合失調症と双極性障害の認知機能障害を比較した研究のメタ解析を実施した。Journal of Affective Disorders誌2020年9月1日号の報告。

 国際および中国のデータベースを利用して、システマティックに検索した。統合失調症と双極性障害の認知機能をMATRICSコンセンサス認知機能評価バッテリー(MCCB)で比較した研究を、変量効果モデルを用いて分析した。

主な結果は以下のとおり。

・12件の研究より対象患者9,518例(統合失調症:4,411例、双極性障害:5,107例)を分析に含めた。

・統合失調症患者は、双極性障害患者と比較し、MCCB合計スコアおよびサブスケールスコアの有意な悪化が認められた。

【エフェクトサイズ大】
 ●合計スコア:SMD=-0.80(95%CI:-1.21~-0.39)
 ●注意スコア:SMD=-2.56(95%CI:-3.55~-1.57)
 ●社会的認知機能スコア:SMD=-0.86(95%CI:-1.13~-0.58)

【エフェクトサイズ中】
 ●処理速度スコア:SMD=-0.75(95%CI:-1.00~-0.49)
 ●ワーキングメモリスコア:SMD=-0.68(95%CI:-0.91~-0.45)
 ●言語学習スコア:SMD=-0.78(95%CI:-0.95~-0.61)
 ●視覚学習スコア:SMD=-0.65(95%CI:-0.83~-0.48)
 ●推論と問題解決スコア:SMD=-0.61(95%CI:-0.93~-0.29)

 著者らは「統合失調症患者は、双極性障害患者と比較し、より重度の認知機能障害(とくに注意、社会的認知)を呈していた。認知機能障害のタイムリーな評価と治療は、両疾患の標準的なマネジメントプロトコールに盛り込まなければならない」としている。

出典

Li W, et al. J Affect Disord. 2020;274:652-661.

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