妊娠中、血中濃度変化に注意が必要な抗精神病薬は

妊娠は薬物動態に変化を及ぼすことが知られているが、抗精神病薬の血中レベルへの影響についてはほとんど知られていない。ノルウェー・St Olav University HospitalのAndreas Austgulen Westin氏らは、妊娠前後の抗精神病薬血中モニタリングを行い、血中レベルへの影響を検討した。Clinical pharmacology and therapeutics誌オンライン版2017年6月23日号の報告。

女性103人を対象に、全110回の妊娠における抗精神病薬血中濃度モニタリング測定値を日常的に201回、同一女性より妊娠前後の血中濃度測定を512回行った。

主な結果は以下のとおり。

・第3期の血中濃度は、クエチアピン(商品名:セロクエルほか)(-76%、CI:-83~-66%、p<0.001)およびアリピプラゾール(エビリファイほか)(-52%、CI:-62~-39%、p<0.001)でベースラインより有意に低かったが、オランザピン(ジプレキサほか)(-9%、CI:-28~14%、p=0.40)では認められなかった。
その他の抗精神病薬(ペルフェナジン[ピーゼットシーほか]、ハロペリドール[セレネースほか]、ziprasidone、リスペリドン[リスパダールほか]、クロザピン[クロザリル])についてのデータは限られていたが、少なくともペルフェナジンとハロペリドールは、血中濃度が低下する可能性が示唆された。

著者らは「血中濃度低下が臨床結果に及ぼす影響はわかっていないが、妊娠中の厳密な臨床検査が求められ、治療薬モニタリングによる優先的なサポートが必要である」としている。

出典

Westin AA, et al. Clin Pharmacol Ther. 2017 Jun 23. [Epub ahead of print]

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