統合失調症の推定生涯有病率、最新値は何%

統合失調症の有病率に関する研究結果は一貫性に欠けており、最近のシステマティックレビューはない。そこで米国・Evidera社のJason C Simeone氏らは、住民ベースの最新の有病率を推定し、推定有病率の変動に関する要因を解明することを目的にシステマティックレビューを行った。結果、推定生涯有病率は約0.5%であることを示した。本レビューについて著者らは「統合失調症に関する疫学の最新情報であり、研究間の推定有病率の差異を明らかにした点に意義があるだろう」と述べたうえで、「全体としてエビデンスはまだ少なく、新たな研究は確認されなかった」とまとめている。BMC Psychiatry誌オンライン版2015年8月12日号の掲載報告。

研究グループは、MEDLINE、Embase、PsycInfoを用い2003~2013年に発表された一般住民における統合失調症の有病率に関する観察研究を検索し、1990~2002年のレビュー論文も追加した。施設入所者、ホームレス等の特殊集団における推定有病率に関する報告は除外して評価を行った。

主な結果は以下のとおり。

・レビューには65試験が組み込まれた。うち31件(48%)は欧州で行われ、35件(54%)は5万例以上を対象としていた。
・12ヵ月間の推定有病率中央値は0.33%、四分位範囲(IQR)は0.26~0.51%であった(21試験)。
・推定生涯有病率中央値は0.48%(IQR:0.34~0.85%)であった(29試験)。
・有病率は、研究デザイン、地理的地域、評価時期よび研究の質のスコアによって異なったが、サンプルサイズと有病率との関連はみられなかった。
・年齢調整推定有病率は粗推定有病率より17~138%高値であった(9試験)。
・狭義の統合失調症と比較し、より広義の統合失調症スペクトラム障害の定義を使用すると、同定された症例は18~90%増加した(6試験)。
・入院患者のみにおける生涯有病率は、あらゆる受診患者と比較して60%低かった(2試験)。
・一貫した傾向は、診断基準の違いのため認められなかった。

出典

Simeone JC, et al. BMC Psychiatry. 2015; 15: 193.

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