陰性症状に対する最新レビュー、有効性が確認されている治療は

統合失調症でみられる陰性症状(無気力や表出の減少など)は、健康上の重大な懸念事項である。適切な治療は、QOLや社会参加に向け、重要な進歩を意味している。陰性症状は、統合失調症の主症状である。その陰性症状を主要な症状と副次的な症状に区別することで、治療選択肢が得られる可能性がある。よく知られている副次的な陰性症状の原因は、精神症状、解体、不安、抑うつ、違法薬物やアルコールの慢性的な乱用、過度に高用量の抗精神病薬、社会的貧困、刺激の欠如、入院である。本研究では、二重盲検無作為化対照試験のレビューおよびメタ解析を行い、陰性症状に対する薬理学的および非薬理学的介入の有効性を評価した。

オランダ・ノールトホラント州地域精神保健局のSelene R. T. Veerman氏らによる、Drugs誌オンライン版2017年8月3日号の報告。

主な結果は以下のとおり。

・残念ながら、主要な陰性症状に焦点を当て、主要な持続的な陰性症状を有する慢性期患者を対象とした臨床試験はごくわずかであった。
・これらの研究における重大な制限は、副次的な陰性症状の潜在的な原因を適切に評価できない点である。
・現時点では、主要な持続的陰性症状に対する治療の有効性に関する納得できるエビデンスはない。
・しかし、いくつかの介入において、陰性症状に対する短期的な有効性のエビデンスは存在する。
・このエビデンスは、残存症状を有する慢性期患者を対象とした研究と、急性期と慢性期の両方の患者における異種研究集団を用いた研究から得られたものであった。
・残念なことに、主要な陰性症状と副次的な陰性症状を区別する信頼できるデータは不足していた。
・現在、精神症状の早期治療において、アリピプラゾール(商品名:エビリファイほか)追加療法、抗うつ薬追加療法、トピラマート追加療法、音楽療法、運動療法は、不特定の陰性症状に有効であることが判明している。
・これらの介入は、患者との共通の意思決定プロセスにおいて慎重に検討することが可能で、主要な陰性症状に焦点を当てた、よくデザインされた長期的な大規模調査に有望である。
・この分野における研究は不十分であるため、将来の研究では、主要な陰性症状に対する潜在的な治療介入を目指すべきである。

出典

Veerman SRT, et al. Drugs. 2017 Aug 3. [Epub ahead of print]

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