日本の医薬品副作用データベースより非定型抗精神病薬の悪性症候群発生率を調査した

慶應義塾大学の安齋 達彦氏らは、日本における非定型抗精神病薬使用に関連する有害事象の悪性症候群に関する報告を評価した。日本の医薬品副作用データベースを用いて、実臨床における非定型抗精神病薬の単剤療法および併用療法での悪性症候群発生について調査を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2018年10月29日号の報告。

1つ以上の非定型抗精神病薬またはハロペリドール(商品名:セレネースほか)の使用に関連する有害な薬物反応報告を分析した。定型抗精神病薬を使用しない非定型抗精神病薬の単剤療法および併用療法、ハロペリドール単剤療法後の悪性症候群発生率のオッズ比を、多重ロジスティック回帰を用いて推定した。

主な結果は以下のとおり。

・定型抗精神病薬の使用がない非定型抗精神病薬1つ以上の使用に関連した悪性症候群は、1万1,071例において721件報告された。
・ほとんどの非定型抗精神病薬の単剤療法および併用療法後の悪性症候群発生率は、ハロペリドール使用後と比較して低かった。
・しかし、ブロナンセリン(ロナセン)単剤療法、クエチアピン(セロクエルほか)とゾテピン(ロドピンほか)の併用療法、リスペリドン(リスパダールほか)とゾテピンの併用療法は、オッズ比が1超と推定され、悪性症候群の報告を増加させていた。

著者らは「本結果は、精神疾患治療に臨床的に使用される非定型抗精神病薬などの医薬品に関する有用な情報を提供できる可能性があるが、さらなる研究が必要である」としている。

出典

Anzai T, et al. Psychiatry Clin Neurosci. 2018 Oct 29. [Epub ahead of print]

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