統合失調症治療、治療開始後最初の3年が重要

初回エピソード精神疾患の治療が成功した後、抗精神病薬を中止することによる長期的な影響は、十分に研究されていない。中国・香港大学のChristy L M Hui氏らは、初回エピソード精神疾患における早期維持療法の決定と10年間の臨床的アウトカムとの関連について評価を行った。The lancet. Psychiatry誌オンライン版2018年3月15日号の報告。

2003年9月5日~2014年12月30日までの10年間のフォローアップ研究として、香港の7施設におけるランダム化二重盲検試験が実施された。1年以上の抗精神病薬治療実施後、陽性症状が完全に消失した初回エピソード精神疾患178例を対象に、維持療法群89例(クエチアピン400mg経口投与)または早期治療中止群89例(プラセボ投与)にランダムに割り付け、12ヵ月間継続した。試験終了後、患者は自然療法に移行した。全体的にこの患者コホートは、フォローアップ研究に入る前に、約3年間の治療を受けていた(試験開始前2年間の維持療法と試験での1年間の治療)。主要アウトカムは、直接フォローアップが実施できなかった患者を含めた10年間の臨床的アウトカム良好または不良の割合とした。アウトカム不良は、持続的な精神症状、クロザピン治療の必要性、自殺による死亡の複合として定義した。

主な結果は以下のとおり。

・10年後の臨床的アウトカム不良は、早期治療中止群では89例中35例(39%)、維持療法群では89例中19例(21%)であった(リスク比:1.84、95%CI:1.15~2.96、p=0.012)。
・フォローアップ期間中に発生した唯一の重篤な有害事象は自殺であった(早期治療中止群4例[4%]、維持療法群2例[2%])。

著者らは「初回エピソード精神疾患患者に対し、治療開始後最初の3年間薬物治療を継続することで、再発や長期的な臨床的アウトカム不良リスクが低下するであろう」としている。

出典

Hui CLM, et al. Lancet Psychiatry. 2018 Mar 15. [Epub ahead of print]

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