抗精神病薬治療2週間後に注意が必要な副作用

 初回エピソード統合失調症の初期段階における抗精神病薬の代謝への影響を明らかにするため、中国・四川大学華西病院のHailing Cao氏らが検討を行った。Journal of Psychiatric Research誌オンライン版2020年8月10日号の報告。

 薬物治療未実施の初回エピソード統合失調症入院患者を含む自然主義的な環境で、レトロスペクティブなリアルワールド研究を実施した。代謝プロファイルは、ベースライン時および抗精神病薬治療の2週間後と4週間後に測定した。

主な結果は以下のとおり。

・抗精神病薬治療2週間後、トリグリセライド(TG)とHDLコレステロール(HDL-C)の比に基づくインスリン治療抵抗性は有意な増加が認められたが、空腹時血糖(FD)は有意な減少が認められた。

・脂質代謝に関して、TG、コレステロール、LDLコレステロールは、抗精神病薬治療2週間後に有意な増加が認められたが、HDL-Cは、抗精神病薬治療4週間後に有意な減少が認められた。

・いずれの代謝パラメータにおいても、抗精神病薬間の有意な差は認められなかった。

 著者らは「抗精神病薬治療2週間後に、インスリン抵抗性および脂質代謝異常が発生することが明らかとなった。抗精神病薬治療の初期段階では、代謝プロファイルをモニタリングする必要性が示唆された。代謝パラメータに対する抗精神病薬の短期的な影響を明らかにするためには、さらなる研究が求められる」としている。

出典

Cao H, et al. J Psychiatr Res. 2020;129:265-271. [Epub ahead of print]

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