ドパミン過感受性精神病、ブロナンセリンやオランザピン補助療法が有効

 ドパミン過感受性精神病(DSP)は、抗精神病薬治療抵抗性統合失調症の発症に影響を及ぼす重要な因子である。千葉大学の新津 富央氏らは、統合失調症とDSPに対するブロナンセリン(表品名:ロナセンほか、BNS)とオランザピン(ジプレキサほか、OLZ)による抗精神病薬補助療法の有効性および安全性について検討を行った。Asian Journal of Psychiatry誌オンライン版2020年8月31日号の報告。

 本研究(ROADS研究)は、24週間の多施設ランダム化評価者盲検試験として実施した。統合失調症およびDSP患者を対象に、抗精神病薬治療の補助療法としてBNSとOLZを併用した際の有効性および安全性を検討した。主要アウトカムは、ベースラインから24週目までの陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)合計スコアの変化量とした。副次アウトカムは、PANSSサブスケールスコア、臨床全般印象度(CGI)、錐体外路症状評価尺度(ESRS)の変化量および抗精神病薬の用量の変化とした。対象患者61例は、BNS群(26例)とOLZ群(29例)に割り付けられた。

主な結果は以下のとおり。

・PANSS合計スコアは、両群ともに減少し(BNS群:-14.8±24.0、p=0.0042、OLZ群:-10.5±12.9、p=0.0003)、両群間で有意な差は認められなかった(-4.3、95%CI:15.1~6.4、p=0.42)。

・BNS群は4週目から有意な減少が認められ、OLZ群は8週目から有意な減少が認められた。

・ESRSスコアはBNS群で減少し、他のスコアは両群ともに減少が認められた。

・エンドポイント時における抗精神病薬単剤療法の割合は、BNS群で26.3%(6例)、OLZ群で23.8%(5例)であった。

・併用した抗精神病薬の用量は両群ともに減少し、忍容性は良好であった。

 著者らは「DSP患者に対する抗精神病薬補助療法として、BNSとOLZによる増強療法は選択肢となりうる。とくに、BNSは比較的早く治療反応が得られており、DSP治療に有用である可能性が示唆された」としている。

出典

Niitsu T, et al. Asian J Psychiatr. 2020 Aug 31. [Epub ahead of print]

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