統合失調症の維持治療では剤形変更を検討すべきか

抗精神病薬による維持療法について、長時間作用型注射剤(LAI)と経口剤(AMT)における統合失調症患者の主観的ウェルビーイング、薬物に対する姿勢、QOLの違いを実臨床での証拠を提示するために、イタリア・フィレンツェ大学のF Pietrini氏らは検証を行った。European psychiatry誌オンライン版2016年7月18日号の報告。

対象は、オランザピン(商品名:ジプレキサほか)またはパリペリドン(インヴェガ、ゼプリオン)を処方された統合失調症外来患者20例。維持療法での経口剤からLAIへの切り替え患者(LAI-AMT群)の選択は、切り替え前に行った。対照群は、主要な社会人口学的、臨床的および治療変数がマッチした、経口AMT治療統合失調症患者20例(経口AMT群)とした。参加者の治療アウトカムは、客観的(PANSS、YMRS、MADRS)および主観的(SWN-K、DAI-10、SF-36)な観点で、ベースライン(T0)と6ヵ月後(T1)に評価した。

主な結果は以下のとおり。

・LAI-AMT群は、経口AMT群と比較しPANSS総合精神病理尺度、DAI-10、社会的統合を除くSWN-Kの項目において、有意に高い改善率を示した。
・LAI-AMT群では、6ヵ月後の健康関連QOLと日常生活のほぼすべての機能について良好であった。
・対照的に経口AMT群では、感情と社会的機能に関する健康関連QOLの悪化が報告された。

結果を踏まえ、著者らは「主観的経験の観点から、統合失調症維持治療におけるLAIの処方は、経口剤を上回る利点を示している」としている。

出典

Pietrini F, et al. Eur Psychiatry. 2016 Jul 18. [Epub ahead of print]

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