授乳中の抗精神病薬使用に関する報告、ガイドラインとの検証結果

授乳中の抗精神病薬使用に関する授乳論文の品質を確認するため、オランダ・フローニンゲン大学のHazel Hummels氏らは、米国FDAやInternational Lactation Consultant Association(ILCA)ドラフトガイドラインに従って検討を行った。European journal of clinical pharmacology誌オンライン版2016年8月24日号の報告。

授乳中の抗精神病薬使用を含む論文の品質を確認するため、FDAドラフト、ILCAガイドランを用いた。PubMed、Lactmedより文献検索を行った。さらなる研究は、相互参照により検索を行った。

主な結果は以下のとおり。

・51件の研究が抽出された。オランザピン(商品名:ジプレキサほか)1件、クエチアピン(セロクエルほか)1件のみが、ミルク血漿比(M:P比)、絶対幼児投与量(AID)、相対幼児投与量(RID)を正しく計算していた。
・その他の研究については、3つのエンドポイントのうち1つ以上が適切に決定されていなかった。
・クロルプロマジン(コントミン、ウインタミンほか)、chlorprothixene、クロザピン(クロザリル)、ハロペリドール(セレネースほか)、スルピリド(ドグマチールほか)、trifluoperazine、ziprasidone、ゾニサミド(エクセグランほか)、zuclopenthixolについては、正しいエンドポイントが計算されていなかった。
・本レビューでは、母乳の採取方法に関する情報の欠如があった。
・また、3つのエンドポイントの計算に必要な濃度は、単回投与中に5回以上の測定ではなく、主に単一測定に基づいていた。
・多くの研究において、RIDは事実上、正しく計算されていなかった(母体中で正規化されていないまたは平均母体中70kgを標準的に使用)。

著者らは「2つの研究を除き、ほとんどの研究は、授乳中の抗精神病薬使用の安全性に関して、FDAドラフト、ILCAガイドライン基準を満たしていなかった。授乳しながら抗精神病薬を投与した際の安全性を評価するさらなる研究が必要である」としている。

出典

Hummels H, et al. Eur J Clin Pharmacol. 2016 Aug 24. [Epub ahead of print]

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