自閉スペクトラム症と統合失調症に共通する白質代謝異常

統合失調症や自閉スペクトラム症は、しばしば白質の障害を有する。統合失調症におけるさまざまな白質領域における代謝率、脳灌流、基礎活動の上昇が、数々の研究で報告されているが、自閉スペクトラム症では研究されていなかった。

米国・マウントサイナイ医科大学のSerge A. Mitelman氏らによる、Brain imaging and behavior誌オンライン版2017年11月22日号の報告。

自閉スペクトラム症患者(25例)と統合失調症患者(41例)および健常対照者(55例)の白質代謝率を、定位的に配置された関心領域について幅広く比較するため、18F-FDGポジトロン断層法(PET)を用いて、検討を行った。

主な結果は以下のとおり。

・自閉スペクトラム症患者および統合失調症患者において、内包、脳梁、白質の前索、側頭葉を含む評価された白質領域にわたり、代謝率の増加が認められた。
・これらの増加は、統合失調症患者よりも自閉スペクトラム症患者において、より顕著で、より広範かつ非対称であった。
・両疾患の患者において、最も高い代謝率の増加は、前頭前白質および内包前脚で認められた。
・健常対照者と比較し、白質代謝の差は、あまり顕著ではなかった。近接する白質代謝の差は、統合失調症患者よりも自閉スペクトラム症患者で、より顕著であった。

著者らは「統合失調症および自閉スペクトラム症は、白質全体にわたる代謝活性の増加と関連していた。灰白質と異なり、白質代謝異常のvectorは、統合失調症と自閉スペクトラム症で類似していると考えられ、代償性の代謝亢進を伴う非効率的な機能的連結性を反映する可能性があり、神経発達障害の共通の特徴である」としている。

出典

Mitelman SA, et al. Brain Imaging Behav. 2017 Nov 22. [Epub ahead of print]

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