統合失調症の認知機能に関連する独立因子

アリピプラゾール(商品名:エビリファイほか)は、統合失調症の認知機能にさまざまな影響を与えることが報告されている。産業医科大学の堀 輝氏らは、アリピプラゾールで治療中の統合失調症患者の認知機能に影響を及ぼす要因を特定し、生物学的マーカー、臨床データ、精神症状を評価した。International journal of molecular sciences誌2017年3月6日号の報告。

対象は、統合失調症患者51例。認知機能の評価には、統合失調症認知機能簡易評価尺度(BACS)を用い、患者背景、精神症状、カテコールアミン代謝物血漿ホモバニリン酸(HVA)、3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニルグリコール(MHPG)、血清脳由来神経栄養因子(BDNF)との関連を評価した。認知機能と関連する独立した因子を同定するため、多変量解析を行った。

主な結果は以下のとおり。

・BDNFレベル、入院回数、MHPGレベルは、言語記憶および学習と関連していた。
・総入院期間とMHPGレベルは、作業記憶と関連していた。
・初回入院年齢、教育年齢は、運動速度と関連していた。
・入院回数、PANSS陰性症状サブスケールスコア、MHPGレベル、BDNFレベル、DIEPSSスコアは、言語流暢性と関連していた。
・HVAレベル、MHPGレベル、罹病期間、PANSS陰性症状サブスケールスコアは、注意および処理速度と関連していた。
・BDNFレベル、MHPGレベルは、執行機能と関連していた。

著者らは「これらの結果より、アリピプラゾール治療中の患者において、これら寄与因子をコントロールすることにより、精神症状や認知機能障害の治療が改善されることが示唆された」としている。

出典

Hori H, et al. Int J Mol Sci. 2017;18.

コメント

タイトルとURLをコピーしました