第2世代抗精神病薬の認知機能に対する良い影響と悪い影響

抗精神病薬は、精神疾患や気分エピソードに有効であるが、認知機能への影響はよく知られていない。ノルウェー・オスロ大学のNils Eiel Steen氏らは、統合失調症スペクトラム障害患者における第2世代抗精神病薬の血清レベルと認知機能との関連を検討した。The world journal of biological psychiatry誌オンライン版2016年10月7日号の報告。

DSM-IVで統合失調症、他の精神病性障害(SCZ:373例)、または双極性障害(BD:122例)と診断され、オランザピン(商品名:ジプレキサほか)、クエチアピン(セロクエルほか)、アリピプラゾール(エビリファイほか)、リスペリドン(リスパダールほか)で治療した患者を対象に、神経心理学的なテストと同時に薬物血中濃度を測定した。関連分析には、線形回帰を用いた。

主な結果は以下のとおり。

・注意は、オランザピン濃度と正の関連を示した(標準化されたβ係数[β]:0.19、p=0.006)。
・短期言語記憶と言語の流暢性は、クエチアピン濃度(β:-0.24、p=0.004)、リスペリドン濃度(β:-0.37、p=0.007)と負の関連を示した。

著者らは「今回の結果によると、第2世代抗精神病薬の血清濃度は、注意に対する良い効果(軽度)と言語記憶、言語の流暢性に対する悪い効果(中程度)が示唆された。本知見は、第2世代抗精神病薬の認知機能に対する影響の概念と一致し、重度の記憶や執行に対する問題を有する患者に対し、慎重に投与するべきであることを示唆している」としている。

出典

Steen NE, et al. World J Biol Psychiatry. 2016 Oct 7. [Epub ahead of print]

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