各抗精神病薬、賦活系と鎮静系を評価

抗精神病薬の副作用である賦活や鎮静は、薬物治療の妨げとなる可能性がある。米国・ニューヨーク医科大学のLeslie Citrome氏は、第2世代抗精神病薬の賦活および鎮静の副作用について評価を行った。Journal of clinical psychopharmacology誌オンライン版2017年1月30日号の報告。

本研究では、統合失調症および大うつ病の補助的治療に適応を有する薬剤の製品ラベルで報告されている副作用の割合を調査し、第1選択薬として用いられる経口の第2世代抗精神病薬の賦活および鎮静特性を定量化し評価した。追加データソースとして、規定文書、調査概要、パブリッシュされた調査レポートを含んだ。副作用リスク増加とNNH(Number Needed to Harm:有害必要数)は、各薬剤対プラセボにて算出した。

主な結果は以下のとおり。

・賦活や鎮静の副作用は、各抗精神病薬で違いが観察され、一部では賦活と鎮静の両方の可能性が示唆されている。
・統合失調症に用いられる薬剤では、主な賦活系薬剤としてlurasidone(NNH:アカシジア11 vs.傾眠20)、cariprazine(NNH:アカシジア15 vs.傾眠65)が挙げられる。
・リスペリドン[商品名:リスパダールほか](NNH:アカシジア15 vs.鎮静13)、アリピプラゾール[エビリファイほか](NNH:アカシジア31 vs.眠気34)の賦活と鎮静のバランスは同程度であった。
・主な鎮静系薬剤は、オランザピン[ジプレキサほか]、クエチアピン[セロクエルほか]、ziprasidone、アセナピン[シクレスト]、iloperidoneが挙げられる。
・賦活、鎮静に作用しない薬剤は、パリペリドン[インヴェガ、ゼプリオン]、ブレクスピプラゾール(レキサルティ)であった。
・うつ病に用いられる抗精神病薬については、全体的に統合失調症と同様な所見であった。
・抽出されたデータは、製品ラベルに含まれる有害事象表に寄与する登録研究からの入手可能なものに限られていた。その後の比較研究では、異なる結果が示される可能性がある。

出典

Citrome L. J Clin Psychopharmacol. 2017 Jan 30. [Epub ahead of print]

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