若年統合失調症治療、抗精神病薬誘発性体重増加の予測因子

小児精神疾患を治療する際、抗精神病薬関連の体重増加は、一般的な副作用である。しかし、抗精神病薬関連の体重増加の予測因子やモデレーターについては、よくわかっていない。米国・イェール大学のJerome H. Taylor氏らは、若年統合失調症治療における抗精神病薬関連の体重増加の予測因子とモデレーターについて、検討を行った。Journal of child and adolescent psychopharmacology誌オンライン版2018年6月19日号の報告。

若年発症統合失調症治療(TEOSS:Treatment of Early-Onset Schizophrenia Spectrum Disorders)研究において、8~19歳の統合失調症または統合失調感情障害を有する119例を、8週間の各抗精神病薬治療群(molindone群、リスペリドン[商品名:リスパダールほか]群、オランザピン[ジプレキサほか]群)にランダム化し、治療反応および副作用について評価を行った。2次分析では、多変量線形回帰とROC分析を用いて、ベースラインから8週目までの体重変化とその予測因子およびモデレーターについて調査を行った。

主な結果は以下のとおり。

・治療薬の選択は、体重変化[F(2,66)=17.00、p<0.001]および体重変化率[F(2,66)=16.85、p<0.001]の最も顕著な予測因子であった。
・各治療薬の平均の体重増加量は、molindone群0.74±3.51kg、リスペリドン群4.13±3.79kg、オランザピン群7.29±3.44kgであった。
・治療薬の選択で調整した後では、治療前のヘモグロビンA1c(HbA1c)の低さが、より多い体重増加の予測因子であった[F(1,55)=4.17、p=0.03]。
・統合失調感情障害か、統合失調症であるかの診断が、体重変化[F(2,63)=6.02、p=0.004]や体重変化率[F(2,63)=5.26、p=0.008]の予測因子であった。たとえば、統合失調感情障害は、統合失調症と比較し、リスペリドン群における若年での体重増加の予測因子であった。
・年齢、性別、世帯の収入、ベースライン時の体重、症状は、体重変化または体重変化率の予測因子ではなかった。

著者らは「抗精神病薬の選択は、将来の体重増加を予測するうえで、非常に重要であることが確認された。また、これまでの研究と対照的に、若さはより大きな体重増加を予測しないことが示唆された」としている。

出典

Taylor JH, et al. J Child Adolesc Psychopharmacol. 2018 Jun 19. [Epub ahead of print]

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