第1世代抗精神病薬はどの薬剤も変わらないのか

記述的、非体系的レビューによると、薬理学的に同等な仮説を有するさまざまな第1世代抗精神病薬(FGA)間に有効性の差がないことが明らかになっている。オーストリア・ウィーン医科大学のMarkus Dold氏らは、すべてのFGAの有効性が同等であるとの仮説を、メタ解析統計を用いたエビデンスベースの検討を行った。The world journal of biological psychiatry誌オンライン版2016年2月26日号の報告。

統合失調症における経口ハロペリドール(商品名:セレネースほか)と他のFGAとを比較したすべてのRCTを特定するため、システィマティック文献サーベイ(Cochrane Schizophrenia Group trial register)を適用した。主要評価項目は、2群の治療反応とした。副次的評価項目は、尺度によって測定された症状重症度、中止率、特定の有害事象とした。

主な結果は以下のとおり。

・1962~99年に公表された79件のRCTより、4,343例が抽出された。
・ネモナプリド(エミレース)だけがハロペリドールと間に有意な群間差が認められ、検討されたその他19薬剤では認められなかった。
・中止率に有意な差は認められなかった。

結果を踏まえ、著者らは「単一メタ解析比較のほとんどは、検出力不足であると見なすことができ、すべてのFGAは同等の効果であるとの仮説のエビデンスは決定的ではない。したがって、この論点に関する先行研究の記述的、非体系的レビューにおける仮説は、確認も否定もできなかった。また、本調査結果は、個々の比較におけるサンプル数の不足や方法論的な質の低さから限定的である」としている。

出典

Dold M, et al. World J Biol Psychiatry. 2016 Feb 26. [Epub ahead of print]

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