PTSD治療、運動介入をプラスすることで治療効果が高まる

心的外傷後ストレス障害(PTSD)の有病率は高まっており、治療を受けていない場合、個人、家族および最終的には社会全体へ重大な影響を及ぼす可能性がある。これまでのPTSD治療には、心理療法と薬物療法があるが、患者は、それ以外の治療を受ける機会を制限されている。心理療法と薬物療法を組み合わせたこれまでの治療方法を強化するため、費用対効果の高い補助療法に関する研究が求められている。

不安やうつ病の軽減に身体活動が有効であることは知られているが、PTSDに対する身体活動の影響については、ほとんど知られていない。米国・テネシー大学のLauren M. Oppizzi氏らは、PTSDに対する身体活動の効果に関する科学的な状況について調査を行った。Issues in mental health nursing誌オンライン版2018年1月10日号の報告。

主な結果は以下のとおり。

・身体活動の特性、PTSDの介入に身体活動を併用した際の利点、運動方法に関する理論の3つのテーマが見つかった。
・身体活動は、PTSD症状の重症度を軽減するための効果的な補助療法であると考えられる。
・観察研究と対照研究の所見は一致しなかった。
・最も効果的な運動のタイプ、量、期間を特定するためには、より多くの研究が必要である。

著者らは「身体活動は、これまでの治療では症状が改善しきれないPTSD患者の症状軽減に有用である。また、身体活動は、PTSDに付随する健康状態(不安、うつ病、睡眠障害、心血管疾患など)を改善することが示唆されている」としている。また、「臨床医は、PTSD患者の治療のために、自身のケアプランに特定の運動介入(歩行プログラム、有酸素運動、ヨガなど)を含めるべきである。PTSD患者への介入は、医師との間の関係にとどまらず、もっと広がっていくべきであり、継続的な運動を促す方法を考えていくべきである。今後の研究では、PTSD患者に最も効果的な運動のタイプ、量および改善が維持されるために必要な期間について焦点を当てるべきである」としている。

出典

Oppizzi LM, et al. Issues Ment Health Nurs. 2018 Jan 10. [Epub ahead of print]

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