向精神薬の離脱症状、注意が必要な薬剤は?

 向精神薬の減量、中止、切り替えに関する研究が進むにつれ、離脱症候群が明らかとなってきた。薬物クラスに基づく向精神薬の減量、中止、切り替え後の離脱症状に関する文献を分析した。イタリア・フィレンツェ大学のFiammetta Cosci氏らによる、Psychotherapy and Psychosomatics誌オンライン版2020年4月7日号の報告。

主な結果は以下のとおり。

・分析した薬物クラスは、ベンゾジアゼピン(BZ)、非BZ系BZ受容体アゴニスト、抗うつ薬、ケタミン、抗精神病薬、リチウム、気分安定薬。

・これらの薬剤は、ゆっくりと漸減しても離脱症状を誘発し、中止するとリバウンドを引き起こす可能性がある。

・選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)、抗精神病薬の単剤療法では、持続的な離脱後の障害と潜在的な重症度の高さとの関連が認められた。

・一方、BZ中止に伴う苦痛は、短期間である可能性が示唆された。

・結果として、BZを抗うつ薬や抗精神病薬などの依存リスクの低い薬剤で代用すべきという一般的な考えは、利用可能な文献の結果と反していた。

・ケタミンおよびその誘導体は、依存や中毒リスクが高い可能性がある。

・新規の抗うつ薬や抗精神病薬の使用にあたっては、市場への導入と離脱症状の解明の間のラグフェーズを考慮すると、注意が必要である。

・薬剤別にみると、アルプラゾラム(商品名:コンスタン、ソラナックスほか)、ロラゼパム(ワイパックスほか)、トリアゾラム(ハルシオンほか)、パロキセチン(パキシルほか)、ベンラファキシン(イフェクサー)、フルフェナジン(フルメジン、フルデカシン)、ペルフェナジン(ピーゼットシーほか)、クロザピン(クロザリル)、クエチアピン(セロクエルほか)は、離脱症状を誘発する可能性が高い。

 著者らは「臨床診療または小児や青年において、重症で持続的な離脱症状の可能性を考慮すべきである」としている。

出典

Cosci F, et al. Psychother Psychosom. 2020 Apr 7. [Epub ahead of print]

コメント

タイトルとURLをコピーしました