重度アルコール依存症に対するナルメフェン(商品名:セリンクロ)の有効性は

アルコール摂取量を減らすことは、アルコール依存症患者にとっての治療アプローチの1つである。東京慈恵会医科大学の宮田 久嗣氏らは、飲酒リスクレベル(drinking risk level:DRL)が高い、または非常に高い日本人アルコール依存症患者を対象に、ナルメフェン(商品名:セリンクロ)の多施設共同ランダム化二重盲検比較試験を実施した。Psychiatry and Clinical Neurosciences誌オンライン版2019年7月12日号の報告。

対象患者は、心理社会的治療と併せて、必要に応じてナルメフェン20mg群、10mg群、プラセボ群にランダムに割り付けられ、24週間治療を行った。主要評価項目は、大量飲酒日数(heavy drinking day:HDD)のベースラインから12週目までの変化とした。副次的評価項目は、総アルコール摂取量(total alcohol consumption:TAC)のベースラインから12週目までの変化とした。

主な結果は以下のとおり。

・12週目の主要評価項目の分析対象症例数は、ナルメフェン20mg群206例、ナルメフェン10mg群154例、プラセボ群234例であった。
・ナルメフェン群は、プラセボ群と比較し、12週目のHDDの有意な減少が認められた(20mg群:-4.34日/月[95%CI:-6.05~-2.62、p<0.0001]、10mg群:-4.18日/月[95%CI:-6.05~-2.32、p<0.0001])。
・同様に、ナルメフェン群は、プラセボ群と比較し、12週目のTACの有意な減少が認められた(p<0.0001)。
・治療に起因する有害事象の発生率は、ナルメフェン20mg群87.9%、ナルメフェン10mg群84.8%、プラセボ群79.2%であった。これらの重症度は、ほとんどが軽度または中程度であった。

著者らは「ナルメフェン20mgまたは10mgは、DRLが高い、または非常に高い日本人アルコール依存症患者に対し、アルコール摂取量を効果的に減少させ、忍容性も良好であった」としている。

出典

Miyata H, et al. Psychiatry Clin Neurosci. 2019 Jul 12. [Epub ahead of print]

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