難治性しゃっくりが抗精神病薬で治る、その理由とは

しゃっくりは横隔膜のリズミカルな不随意運動であり、延髄や脊柱上の吃逆中枢の神経核機能阻害などさまざまな条件により引き起こされる。しゃっくりの病態に関与する神経伝達物質や受容体は十分に定義されていないが、ドパミンは重要な役割を果たすと考えられている。難治性のしゃっくりの治療には、クロルプロマジン(商品名:ウインタミン、コントミンほか)や他の抗精神病薬が使用されることがあるが、その有効性は限られている。島根県・清和会西川病院の西川 正氏らは、難治性しゃっくり患者のエピソードを紹介した。Annals of general psychiatry誌オンライン版2015年3月5日号の報告。

本ケースレポートは、数週間または数ヵ月持続するストレス誘発性の難治性しゃっくりの2つのエピソードを経験した18歳の患者について報告するものである。

主な結果は以下のとおり。

・どちらのエピソードでも、ハロペリドール(セレネースほか)を最初に使用したが、有意な効果は認められなかった。
・対照的に、ドパミンとセロトニンに拮抗作用を有する第2世代抗精神病薬であるリスペリドン(リスパダールほか)を使用すると、しゃっくりは6時間後に完全に止まった。
・本ケースレポートは、1人の患者に対し2種類の抗精神病薬を使用し、薬物治療効果が明らかに異なった、数少ない症例報告の1つである。

結果を踏まえ、著者らは「しゃっくり症例の病態生理にはドパミン作動系に加え、セロトニン作動系が関与している可能性があり、リスペリドンのようなセロトニン作動性抗精神病薬を難治性しゃっくりの薬物治療選択肢として考慮すべきである」とまとめている。

出典

Nishikawa T, et al. Ann Gen Psychiatry. 2015; 14: 13.

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