老年精神薬理学を専門家はどう考えている

 高齢化社会が進むにつれ、老年精神疾患への対応に関する重要性が高まっている。米国・ケース・ウェスタン・リザーブ大学のAwais Aftab氏らは、アルツハイマー病(AD)、重度または難治性のうつ病、がんおよび終末期ケアに焦点を当て、老年精神医学に関連する最近の進展についてレビューを行った。Expert Review of Clinical Pharmacology誌オンライン版2021年2月5日号の報告。

 ADの疾患修飾療法、診断用放射線トレーサ、認知症の神経精神症状に対する薬剤、ケタミン、esketamine、サイケデリックス薬、カンナビノイドについて、PubMed、Google Scholar、Medscape、ClinicalTrials.govより過去6年間の文献を非システマティックに検索し、レビューを行った。

主なレビューは以下のとおり。

・非常に早期のADを対象とした抗アミロイド薬の試験が注目されており、aducanumabはFDAで審査中、いくつかの薬剤は第III相試験が進行中であった。

・AD診断のためのアミロイドおよびタウ蛋白のPETスキャンは、FDAにより承認されている。

・認知症の神経精神症状に対する有望な薬剤として、pimavanserin、ブレクスピプラゾール(商品名:レキサルティ)、エスシタロプラム(レクサプロ)、デキストロメトルファン/キニジン配合剤、リチウムが挙げられる。

・esketamineは、一般成人の治療抵抗性うつ病治療に対し承認されているが、高齢患者を対象とした第III相試験において有効性を示すことができなかった。

・終末期およびがん関連のうつ病および不安症に対するサイケデリックス支援療法のベネフィットに関する予備的なエビデンスが報告されている。

・カンナビノイドに関するエビデンスは、不十分であった。

出典

Aftab A, et al. Expert Rev Clin Pharmacol. 2021 Feb 5. [Epub ahead of print]

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