アルコール依存症の薬物治療、バクロフェンの有効性は

アルコール依存症の治療に対するバクロフェン(本邦適応外)の有効性(とくに用量の効果)に関して、現在のエビデンスのシステマティックレビューは不十分である。オランダ・アムステルダム大学のMimi Pierce氏らは、現在利用可能なランダム化プラセボ対照試験(RCT)のシステマティックレビューおよびメタ解析を実施した。European neuropsychopharmacology誌オンライン版2018年6月19日号の報告。

アルコール依存症患者に対するバクロフェンとプラセボを比較した、2017年9月までのRCT文献をシステマティックに検索した。バクロフェン治療効果、バクロフェン用量緩和効果(低用量[30~60mg]vs.高用量[60mg超])、治療前のアルコール消費量について検討を行った。経過時間(TTL)、禁断日数の割合(PDA)、エンドポイントで禁断となった患者の割合(PAE)の3つを治療アウトカムとした。

主な結果は以下のとおり。

・39レコードから13件のRCTが抽出された。
・バクロフェン群は、プラセボ群と比較し、TTLの有意な増加(8 RCT、852例、SMD:0.42、95%CI:0.19~0.64)、PAEの有意な増加(8 RCT、1,244例、OR:1.93、95%CI:1.17~3.17)、PDAの有意でない増加(7 RCT、457例、SMD:0.21、95%CI:-0.24~0.66)が認められた。
・全体として、低用量で実施された研究は、高用量で実施された研究よりも、より良い有効性を示した。
・また、高用量での忍容性は低かったが、重篤な有害事象はまれであった。
・メタ回帰分析では、治療前の日々のアルコール消費量がより多い場合、バクロフェンの効果がより強いことが示唆された。

著者らは「バクロフェンは、アルコール依存症治療、とくに大量飲酒者の治療に有効であると考えられる。高用量治療は、低用量治療よりも忍容性が低く、必ずしも優れているとは言えない」としている。

出典

Pierce M, et al. Eur Neuropsychopharmacol. 2018 Jun 19. [Epub ahead of print]

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