睡眠障害は将来の死亡リスクに影響を及ぼすのか

不眠症が死亡率と関連する可能性を示唆するエビデンスが蓄積されつつある。しかし、これらの調査結果に一貫性は認められていない。中国・蘭州大学のLong Ge氏らは、不眠症と死亡率との関連を明らかにするため、メタ解析を実施した。Sleep Medicine Reviews誌2019年12月号の報告。

18歳以上の成人を対象に不眠症、不眠症状と死亡リスクとの関連を評価したプロスペクティブコホート研究を、MEDLINE、EMBASEよりシステマティックに検索した。ランダム効果メタ解析を用いてサマリーハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)を算出した。また、エビデンスの質は、GRADEシステムを用いて評価した。

主な結果は以下のとおり。

・159万8,628例(男性の割合:55.3%、平均年齢:63.7歳)を含むコホート研究29件が抽出された。フォローアップ期間の中央値は、10.5年であった。
・入眠困難、熟眠困難は、すべての原因による死亡リスクの増加と有意な関連が認められた。
●入眠困難 HR:1.13、95%CI:1.03~1.23、p=0.009、信頼性:中程度
●熟眠困難 HR:1.23、95%CI:1.07~1.42、p=0.003、信頼性:高度
・また、心血管疾患による死亡リスクとの有意な関連も認められた。
●入眠困難 HR:1.20、95%CI:1.01~1.43、p=0.04、信頼性:中程度
●熟眠困難 HR:1.48、95%CI:1.06~2.06、p=0.02、信頼性:中程度
・入眠困難とすべての原因による死亡リスクとの関連は、中高年に限定的であった(信頼性:中程度)。
・不眠症、睡眠維持困難、早朝覚醒と、すべての原因による死亡リスクおよび心血管疾患による死亡リスクとの関連は認められなかった。
・不眠症状とがん関連の死亡リスクとの関連は認められなかった。

出典

Ge L, et al. Sleep Med Rev. 2019;48:101215.

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