長時間労働は睡眠に悪影響、教師の40%以上は不眠症

 筑波大学の堀 大介氏らは、日本の公立学校教師における不眠症の有病率を明らかにするため、労働時間、通勤時間と不眠症との関連を調査した。また、不眠症の教師が仕事に費やした時間についても調査を行った。Sleep Medicine誌2020年11月号の報告。

 日本の公立小学校または中学校の教師を対象とし、2016年実施の労働環境調査で得られたデータを用いて2次分析を行った。分析対象者数は1万1,390人(女性の割合:47.4%、平均年齢:42.2±11.3歳)であった。労働時間、通勤時間と不眠症との関連を評価するため、二項ロジスティック回帰分析を用いた。主要アウトカムは不眠症とし、その定義はアテネ不眠尺度6以上とした。説明変数は、1週間の労働時間、1日の通勤時間、職業性ストレスの6つのサブスケール、年齢層、子供の有無、仕事の種類、学校の種類、学校の都市性とした。

主な結果は以下のとおり。

・不眠症の有病率は、男性で41.7%、女性で44.0%であった。

・不眠症状が認められた教師は、授業の準備により多くの時間を費やしていた。また、不眠症と長時間労働、通勤時間の長さとの間に有意な関連が認められた。

・多変量ロジスティック回帰分析では、長時間労働、通勤時間の長さ、学校の都市性が不眠症と統計学的に有意に関連していることが示唆された。

 著者らは「日本の公立学校教師には、不眠症が蔓延している。教師の不眠症を予防するためには、仕事に費やす時間の減少が重要であることが示唆された」としている。

出典

Hori D, et al. Sleep Med. 2020;75:62-72.

コメント

タイトルとURLをコピーしました