電子処方ツールでベンゾジアゼピン処方は減少するか

電子処方ツール(e処方)は、処方プロセスの妥当性および医療の質に関して、いくつかのベネフィットが認められている。しかし、デジタル化の好ましくない影響である、対面式の直接的な会話を省く簡便かつ迅速な処方プロセスにより、ベンゾジアゼピン(BZD)などの乱用リスクが高い薬剤の処方を促進してしまう可能性がある。スイス・Regional Hospital of Bellinzona and ValliのRosaria Del Giorno氏らは、5つの指導病院ネットワークにおいて、入院患者に対する新規BZD処方に対するe処方の影響を調査するため、パネルデータ調査を行った。Diagnostics誌2019年11月15日号の報告。

2014年7月~2019年4月までの観察期間中に、入院患者4万3,320例の分析を行った。新規BZD処方に対するe処方の影響を推定するため、固定効果モデルを用いた。

主な結果は以下のとおり。

・e処方の導入により、新規BZD処方の有意な増加が認められた(絶対値:1.5%増、相対値:43%増[p<0.001])。
・この関連性は、男性(絶対値:2.3%増、相対値:65%増[p<0.001])、女性(絶対値:1.8%増、相対値:58%増[p=0.01])、70歳以上(絶対値:1.6%増、相対値:59%増[p<0.001])でも同様であった。
・時間依存独立変数で調整後も、e処方の導入により、同様に有意な影響が認められた。

著者らは「e処方導入は、院内での新規BZD処方の有意な増加と関連が認められた。過剰処方や乱用リスクがある薬剤は、リスクを最小限にするためにも、e処方を慎重に使用する必要がある。これらの相互作用を分析し、質の高いケアを推進していくためには、ほかの環境や国でのさらなる研究が求められる」としている。

出典

Del Giorno R, et al. Diagnostics (Basel). 2019;9.

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