薬物治療抵抗性不眠症患者に認知行動療法の併用が有効

不眠症は、夜間の症状と日中の障害によって特徴付けられるのが一般的である。治療では、GABA-A受容体アゴニスト(GABAA-RA)がよく用いられているが、長期使用に関しては、薬物依存や潜在的な認知障害リスクの観点から、リスク-ベネフィット比が低い。精神保健研究所の綾部 直子氏らは、薬物治療抵抗性原発性不眠症患者における認知行動療法(cognitive behavioral therapy for insomnia:CBT-I)を併用したGABAA-RA漸減療法の有効性を評価した。Sleep Medicine誌2018年10月号の報告。

GABAA-RA治療に奏効しない原発性不眠症が持続している患者を対象に、CBT-I療法と通常療法(TAU)を比較したランダム化多施設2アーム並行群研究を実施した。睡眠日誌に基づき、31分以上の睡眠潜時または睡眠開始後の覚醒、3回/週の発生、不眠症重症度指数(Insomnia Severity Index:ISI)総スコア8以上についてスクリーニングを行った。主要アウトカム指標は、不眠症の重症度およびGABAA-RA漸減率とした。

主な結果は以下のとおり。

・51例がランダム化され、49例(CBT-I群:23例、TAU群:26例)の分析を行った。
・混合効果反復測定モデルでは、CBT-I群のISIスコアは、TAU群と比較し、介入後(10.91 vs.14.33、p<0.05)およびフォローアップ期間中(10.17 vs.14.34、p<0.01)のどちらにおいても、有意な改善が認められた。
・CBT-I群におけるGABAA-RA漸減率は、フォローアップ期間中に約30%に達したが、両群間で有意な差は認められなかった。

著者らは「CBT-I併用療法は、GABAA-RA治療抵抗性不眠症患者の症状を改善した。本研究では、CBT-I併用療法によるGABAA-RA漸減率への影響は認められなかったが、プロトコールおよび治療期間を最適化することで、GABAA-RAの減量が可能であろう」としている。

出典

Ayabe N, et al. Sleep Med. 2018;50:105-112.

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