ベンゾジアゼピ依存症の可能性、若年者や多剤併用の不眠症患者はとくに注意

 ベンゾジアゼピン(BZD)受容体作動薬は、不眠症治療において頻繁に用いられるが、長期使用は推奨されていない。適切な薬物療法を行うためには、BZD依存に関する現状や背景を明らかにする必要がある。東京女子医科大学の山本 舞氏らは、BZD依存症自己申告アンケート日本語版(Bendep-SRQ-J)を開発し、BZD使用障害に関する研究を実施した。Neuropsychopharmacology Reports誌オンライン版2020年12月1日号の報告。

 開発元の許可を得てBendep-SRQ-Jを作成した。対象は、2012~13年にBZD治療を行った入院および外来患者。Bendep-SRQ-Jスコア、睡眠障害、身体的併存疾患、向精神薬、ライフスタイルに関するデータを収集した。症状重症度に関連する因子を特定するため、ロジスティック分析を行った。

主な結果は以下のとおり。

・BZDが投与された707例中、324例は自発的にBZDの減量または中止を行っていた。

・ロジスティック分析では、過去6ヵ月間に投与された総薬剤数は、症状または状態の悪化と関連していることが示唆された。

・この関連は、若年患者でより顕著に認められ、症状または状態がより重度の患者の割合は、薬剤数の増加とともに上昇した。

 著者らは「BZD治療を行った患者の約半数は、コンプライアンスが不良であった。投与された薬剤数が増加すると、重度の症状を有する患者の割合の上昇がみられた。これらの知見は、とくに若年患者や複数の睡眠薬を投与された患者では、BZD依存症の可能性を考慮する必要性が示唆された」としている。

出典

Yamamoto M, et al. Neuropsychopharmacol Rep. 2020 Dec 1. [Epub ahead of print]

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