抗てんかん薬によるスティーブンス・ジョンソン症候群リスク

スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)や中毒性表皮壊死症(TEN)は、まれで潜在的に致死的な皮膚の有害事象であるが、特定の薬剤によって最も一般的に引き起こされる。このSJSやTENとの関連が認められる薬剤の1つとして、抗てんかん薬(AED)が挙げられる。米国・ロードアイランド大学のEric P. Borrelli氏らは、米国におけるAED群および各AEDに関連するSJSやTENのリスクを定量化するため、検討を行った。Epilepsia誌2018年12月号の報告。

米国FDA有害事象報告システム(FAERS)を用いて、2014年7月~2017年12月のデータより分析を行った。各AEDにおけるSJSやTENの発生率は、すべての非AED群と比較し、算出した。報告オッズ比(ROR)、比例報告比(PRR)、95%信頼区間(CI)は、OpenEpiを用いて算出した。

主な結果は以下のとおり。

・AED群におけるSJSやTENの報告は198件であり、いずれの非AED群と比較しても多かった。
・AED群は、すべての非AED群と比較し、RORが8.7(95%CI:7.5~10.2)、PRRが8.7(95%CI:7.5~10.2)であった。
・各AEDのリスク推定値は以下の順であった。
●ゾニサミド(商品名:エクセグランほか)

(ROR:70.2[95%CI:33.1~148.7]、PRR:68.7[95%CI:32.9~143.5])
●ルフィナミド(イノベロン)

(ROR:60.0[95%CI:8.3~433.5]、PRR:58.9[95%CI:8.4~411.5])
●クロラゼプ酸(メンドン)

(ROR:56.0[95%CI:7.8~404.1]、PRR:55.1[95%CI:7.8~385.0])
●ラモトリギン(ラミクタールほか)

(ROR:53.0[95%CI:43.2~64.9]、PRR:52.2[95%CI:42.7~63.7])
●フェニトイン(アレビアチンほか)

(ROR:26.3[95%CI:15.5~44.7]、PRR:26.1[95%CI:15.4~44.2])
●カルバマゼピン(テグレトールほか)

(ROR:24.5[95%CI:16.0~37.5]、PRR:24.3[95%CI:16.0~37.1])

著者らは「AED群は、非AED群と比較し、SJSやTENのリスクが9倍高く、リスク推定値が20超のAEDが6剤あった。SJSやTENの兆候や症状の早期発見に関する教育とともに、医師と患者の双方がこのリスク(とくにAED間でのリスクの違い)に対する認識を高めることで、これら有害事象の数や重症度の軽減につながるであろう」としている。

出典

Borrelli EP, et al. Epilepsia. 2018;59:2318-2324.

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