てんかん患者の性的問題の現状

てんかん患者において、性機能不全は重大な問題であるが、しばしば軽視されている。ノルウェー・オスロ大学病院のOliver J Henning氏らは、てんかん患者の性的問題の有病率やタイプを調査し、一般集団の代表的なサンプルより得られた同様のデータとの比較を行った。Epilepsy & behavior誌オンライン版2016年6月29日号の報告。

対象は、ノルウェーてんかん国立センターの成人てんかん入院および外来患者227例。そのうち171例が、神経科医からのてんかんと性的特質に関するアンケート調査に回答した(回答率:75.3%)。ノルウェーの成人594例から得た同様なアンケート結果データと比較を行った。

主な結果は以下のとおり。

・てんかん患者における性的問題の有病率は、対照群と比較し有意に高かった(女性:75.3%対12.0%、男性:63.3%対9.6%)。
・患者の30%超で報告された最も一般的な問題は、性欲の減少、オーガズムの問題、勃起の問題、膣の乾燥であった。
・患者からは、性機能に関する多くの不満足感が報告された。
・有意に多い性的問題は、QOLが低下した男女両方とうつ症状のある女性で認められた。
・性的問題と、てんかん発症年齢、てんかんのタイプ、酵素誘導作用のある抗てんかん薬の使用との有意な関連は認められなかった。
・性的初体験の年齢は、てんかん患者と一般集団で差はなかったが、てんかん男性は直近12ヵ月間でパートナーの人数がより少なかった。また、てんかん女性は、性交頻度が低かった。

著者らは「結論として、ノルウェーのてんかん患者の性的な問題は、一般集団よりも有意に多かった。てんかんタイプや治療から、特定の要因を同定することはできず、器質的および心理社会的な要因を含む複数の要因が関連している可能性が高いと考えられる」としている。

出典

Henning OJ, et al. Epilepsy Behav. 2016 Jun 29. [Epub ahead of print]

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