孤独はうつ病を助長するのか、ソーシャルネットワーク形成が重要な健康指標

 一人での食事は、うつ症状リスクの増加と関連している。この関連には、ソーシャルネットワークの貧弱さが影響を及ぼしている可能性がある。本研究では、一人での食事とうつ症状との関連に、ソーシャルネットワークの貧弱さがどのような影響を及ぼすかについて検討を行った。

 東京都健康長寿医療センター研究所の桜井 良太氏らによる、Journal of Epidemiology誌オンライン版2020年4月18日号の報告。

 コミュニティ在住の高齢者700人を対象に、食事スタイルとソーシャルネットワークのサイズに応じて分類した。ソーシャルネットワークの評価には、Lubben Social Network Scale短縮版を用い、ソーシャルネットワークサイズの最低四分位を貧弱と定義した。生活環境とうつ症状(Zung自己評価式抑うつ性尺度で評価)との関係を評価した。

主な結果は以下のとおり。

・共変量で調整されたうつ病評価スコアの混合デザイン双方向ANCOVAでは、ソーシャルネットワークサイズと食事スタイルは、相互に作用することなく、うつ症状に有意な影響を及ぼしていた。

・一人での食事およびソーシャルネットワークサイズが貧弱になると、うつ病スコアが上昇した。

・同居している対象者での分析においても、同様の結果が認められた。

・一人暮らしの高齢者では、ソーシャルネットワークサイズの影響のみが観察された。これは、ソーシャルネットワークサイズが貧弱なため、食事スタイルとは関係なく、うつ病スコアが上昇した。

 著者らは「一人暮らしの高齢者は、食事スタイルとは関係なく、ソーシャルネットワークサイズの貧弱さがうつ症状リスクと関連していた。したがって、ソーシャルネットワークサイズは、重要な健康指標となりうる」としている。

出典

Skurai R, et al. J Epidemiol. 2020 Apr 18. [Online ahead of print]

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