インターネットベースのうつ病認知行動療法はどの程度有用なのか

 患者自身に適した個別化された治療法を選択することで、うつ病に対するインターネットベースの認知行動療法(iCBT)の有効性を高めることができるかもしれない。スイス・ベルン大学のEirini Karyotaki氏らは、患者レベルのデータを使用して、うつ病に対するガイド付きまたはガイドなしのiCBTの短期および長期有効性を評価した。JAMA Psychiatry誌オンライン版2021年1月20日号の報告。

 PubMed、Embase、PsycInfo、Cochrane Libraryより、2019年1月1日までに公表されたランダム化比較試験(RCT)を抽出した。ガイド付きまたはガイドなしのiCBTを相互またはうつ病患者と対照群との比較を行ったRCTを選択した。選択基準を満たしたすべての研究より、利用可能な患者レベルのデータを収集した。うつ症状の重症度評価は、介入後、ランダム化6および12ヵ月後に評価した。さまざまな患者特性と相対的な治療効果との関連を評価するため、システマティックレビューおよび患者レベルのデータを用いたネットワークメタ解析を実施した。主要アウトカムは、こころとからだの質問票(PHQ-9)スコアとした。

主な結果は以下のとおり。

・選択基準を満たした研究42件のうち、39件(うつ病患者:9,751例)をネットワークメタ解析に含めた。そのうち、8,107例分の患者データを統合した。
・ガイド付き、ガイドなしのiCBTは、対照群と比較し、短期および長期有効性が高かった。
・ガイド付きiCBTは、ガイドなしiCBTと比較し、介入後の有効性は有意に高かったが(PHQ-9スコア平均差[MD]:-0.8、95%信頼区間[CI]:-1.4~-0.2)、ランダム化6および12ヵ月後の差を示すエビデンスは見つからなかった。
・ガイド付きiCBTとガイドなしiCBTの有効性の相対的な関連性に最も影響を及ぼす因子は、ベースライン時のうつ症状であった。
・ベースライン時のPHQ-9スコアが5~9の閾値下うつ病患者では、ガイド付きiCBTとガイドなしiCBTの有効性の差は小さかった。一方、PHQ-9スコアが9超の患者では、ガイド付きiCBTは、良好なアウトカムとの関連が認められた。

 著者らは「うつ病患者に対するガイド付きiCBTは、ガイドなしiCBTと比較し、有効性が高く、中等度~重度のうつ病患者では、その差はより顕著であった。軽度または閾値下うつ病患者では、ガイドなしiCBTでも同様の効果が期待できるようである。うつ病に対する治療リソースを最適化するために、個別化された治療方法を選択する必要がある」としている。

出典

Karyotaki E, et al. JAMA Psychiatry. 2021 Jan 20. [Epub ahead of print]

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