心不全患者への抗うつ薬使用、死亡率への影響は

うつ病は、心不全の患者の罹患率、死亡率、再入院率の増加と関連している。抗うつ薬の使用がうつ病を伴う心不全患者のアウトカムを改善できるかを検討するため、システマティックレビューが行われた。

英国・キングス・カレッジ・ロンドンのThurkka Rajeswaran氏らによる、International journal of psychiatry in clinical practice誌オンライン版2017年11月26日号の報告。

Embase、Ovid MEDLINE、PsycInfoのデータベースより、心不全や抗うつ薬などのキーワードを用いて検索を行った。このデータベース検索結果より、包括基準を満たす文献を抽出し、分析を行った。

主な結果は以下のとおり。

・データベース検索で該当した180件の論文のうち、包括基準を満たしたのは3件のみであった。
・手作業で参考文献を検索し、2件の論文が追加された。
・これらの論文のうち3件は、ランダム化比較試験であった。残りの2件は、コホート研究であった。
・すべての研究において、抗うつ薬使用は、心不全患者に十分忍容性があることが示唆された。
・対照群との間に、抑うつ症状の有意な差は認められなかった。
・心不全患者の心血管アウトカムは、対照群と比較し、抗うつ薬の使用によって改善されなかった。

著者らは「心不全患者に対する抗うつ薬使用は、これまでの研究で報告されているような死亡率増加との関連が認められなかった。しかし、抗うつ薬使用が、うつ病または心血管アウトカムの改善に有意な影響を及ぼす点についてのエビデンスは不十分である」としている。

 

出典

Rajeswaran T, et al. Int J Psychiatry Clin Pract. 2017 Nov 26. [Epub ahead of print]

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