高齢者うつ病に対する薬物療法、最新情報レビュー

最近の高齢者うつ病に対する薬物療法の研究を、単剤療法や増強療法に関する最新情報に焦点を当て、米国・デューク大学のJohn L. Beyer氏らがレビューを行った。また、臨床反応のモデレーターに関する新たな研究や有効性の改善に関する情報をどのように用いるかについてもレビューを行った。Current psychiatry reports誌2018年4月7日号の報告。

主な結果は以下のとおり。

・最近のレビューでは、高齢者のうつ病治療に対し、セルトラリン(商品名:ジェイゾロフトほか)、パロキセチン(パキシルほか)、デュロキセチン(サインバルタ)が、プラセボよりも優れていることが示唆されている。
・パロキセチンは、高齢者に対し抗コリン作動性による有害なアウトカムの発現が懸念されているが、研究においては、死亡率、認知症リスク、認知機能尺度の変化が認められていない。
・より新規の抗うつ薬の中では、vortioxetineが高齢者うつ病に有効であることが証明されている。また、クエチアピン(セロクエルほか)は、とくに睡眠障害を有する患者に有効性が示されており、アリピプラゾール(エビリファイほか)増強療法は、治療抵抗性高齢者うつ病に対し、安全かつ有効であることがわかっている。
・研究者らは、治療に導くことが可能な高齢者うつ病のモデレーターを特定している。
・また、研究者らは、モデレーター、神経解剖学モデル、抗うつ反応をどうすれば関連付けられるかを学んでいる。

著者らは「現時点においても、高齢者うつ病の第1選択薬は、SSRIやSNRIである。また、アリピプラゾールは、治療抵抗性高齢者うつ病に対し、効果的かつ安全な増強治療薬である。研究においては、治療反応を高めることのできる実行可能なモデレーターを特定している」としている。

出典

Beyer JL, et al. Curr Psychiatry Rep. 2018;20:34.

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