うつ病と気分変調症の合併が増加、治療困難なケースも

 うつ病と気分変調症を合併した二重うつ病(Double depression:DD)は、あまり知られておらず研究も少ないが、臨床においてうつ病患者の間に広がっている。そのため、DDに対する治療の有効性を把握することは重要である。米国・ノートルダム大学のDavid G. May氏らは、DDに対する治療の有効性を明らかにするため、メタ解析を実施した。Psychiatry Research誌オンライン版2020年7月8日号の報告。

 抗うつ薬を使用したうつ病治療に関する研究のメタ解析を実施した。データベースをシステマティックに検索し、選択基準を満たす11研究、775例の患者を抽出した。

主な結果は以下のとおり。

・薬物療法前後での抑うつ症状の差を示す全体的なエフェクトサイズは1.81(95%CI:1.47~2.16)であり、治療後にうつ病患者の抑うつ症状は有意な軽減が認められた。

・調整分析では、集団サンプル内のDDの割合が高いほど、エフェクトサイズは小さかった。

・本結果に、出版バイアスの影響は認められなかった。

・不均一性が高いため、エフェクトサイズの変動性が示唆された。

・関連データの不足により、治療結果に対する潜在的なモデレーターは解明できなかった。

 著者らは「DDの治療に薬物療法は有効であると考えられるが、うつ病または気分変調症単独の患者と比較し、治療が困難な場合がある。確実な結論を導き出すためには、DDの治療に焦点を当てた大規模なランダム化対照研究が必要とされる」としている。

出典

May DG, et al. Psychiatry Res. 2020 Jul 8. [Epub ahead of print]

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