注意が必要な妊娠中のSSRI服用、やはり中止したほうが良いのか

妊娠初期の選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)曝露と先天性心欠損との関係を示すエビデンスにより、ベネフィットとリスクを慎重に勘案するとの推奨がなされている。妊娠初期のSSRI曝露が、胎児における特定の先天性心欠損(CHD)あるいは先天性奇形(CA)に関連しているか否かを、英国・アルスター大学のAnthony Wemakor氏らが検討した。その結果、妊娠第1期のSSRI曝露はCHD全般と関連しており、とくにファロー四徴症やエプスタイン奇形といった重篤なCHDのほか、肛門・直腸閉鎖/狭窄、腹壁破裂、内反足などのCAとも有意に関連することを報告した。European Journal of Epidemiology誌オンライン版2015年7月7日号の掲載報告。

研究グループは、妊娠第1期のSSRIへの曝露と、それに関連して文献的(指摘)に認められている特定のCHDや他のCAとの関係の特異性を明らかにする検討を行った。1995~2009年の210万例の出産(生児出産、妊娠20週後の胎児死亡、胎児奇形を理由とする妊娠停止を含む)をカバーする12のEUROCAT CA登録において、奇形児の住民ベース症例対照研究を実施した。特異的CHDを有する新生児/胎児(1万2,876例)および非CHDの先天異常を有する新生児/胎児(1万3,024例)を、対照(1万7,083例)と比較した。対照は、文献的にSSRIとの関係がないと判断されたCAとした。

主な結果は以下のとおり。

・妊娠第1期のSSRI曝露は、CHD全般と関連していた(レジストリ調整OR:1.41、95%信頼区間[CI]:1.07~1.86、fluoxetine調整OR:1.43、95%CI:0.85~2.40、パロキセチン(商品名:パキシルほか)調整OR:1.53、95%CI:0.91~2.58)。
・また、重篤なCHD(調整OR:1.56、95%CI:1.02~2.39)、特にファロー四徴症(同:3.16、1.52~6.58)およびエプスタイン奇形(同8.23、2.92~23.16)との関連性が認められた。
・SSRI曝露との有意な関連は、肛門・直腸閉鎖/狭窄(調整OR:2.46、95%CI:1.06~5.68)、腹壁破裂(同:2.42、1.10~5.29)、腎異形成(同:3.01、1.61~5.61)、内反足(同:2.41、1.59~3.65)においても認められた。
・これらのデータは、SSRIが一部の奇形に対し特定の催奇形性を有することを支持するものであった。ただし、本データでは適応症あるいは関連因子による交絡を除外できていなかった。

出典

Wemakor A, et al. Eur J Epidemiol. 2015 Jul 7. [Epub ahead of print]

コメント

タイトルとURLをコピーしました