SSRI使用時の薬物治療モニタリング、高齢になればなるほど重要

SSRIの薬物治療モニタリング(TDM)の実施について、高齢患者を対象とするものが若年患者を対象としたものと比べて非常に少ないことが、ノルウェー・オスロ大学のM. Hermann氏らによる調査の結果、明らかにされた。結果について著者は、「TDMは高齢患者になるほど重要だとするガイドラインと対照的な状況である」と指摘している。Therapeutic Drug Monitoring誌オンライン版2015年1月6日号の掲載報告。

高齢患者では、SSRI治療薬の血清濃度が上昇するリスクが知られている。研究グループは、高齢患者(60歳以上)のSSRIのTDM実施状況を若年患者(60歳未満)との比較において調べた。対象は、2011年に著者らのラボで測定されたSSRI(エスシタロプラム、シタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン)の全血清濃度であった。ノルウェー処方データベースを用いて、同一地域および同一期間の処方でSSRI投与を受けた患者数を参照値とした。また、60歳以上患者と60歳未満患者で推奨参照上限値以上であった患者を評価した。

主な結果は以下のとおり。

・1つのSSRIのTDMが行われていた患者は6,333例であった。
・すべてのSSRIのTDMの実施率は、60歳未満の患者と比較して60歳以上の患者で有意に低かった(p<0.001)。シタロプラムは8.2% vs. 10.6%、エスシタロプラム10.0% vs. 13.8%、フルオキセチン8.6% vs. 17.0%、パロキセチン5.6% vs. 10.3%、セルトラリン8.1% vs. 15.0%であった。
・TDMの実施は、高齢になるほど徐々に低下し、最も若い(10~19歳)患者群と最も高齢(90歳以上)の患者群では、3倍の差があった(p<0.0001)。
・推奨参照上限値以上であった患者の割合は、60歳以上(6.7%)が60歳未満(3.4%)と比べて2倍高かった。

出典

Hermann M, et al. Ther Drug Monit. 2015 Jan 6. [Epub ahead of print]

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