長生きしても認知症にならないために、どうすべきか

平均寿命が上昇し続けている現代社会において、晩年の認知機能低下や認知症を予防することができる修正可能なライフスタイルの要因を特定することは、老後の生活の質を維持するうえで重要である。英国・ノッティンガム大学のLauren A Yates氏らは、将来の認知症や認知機能障害のリスクと認知余暇活動について、システマティックレビュー、メタ解析を行った。International psychogeriatrics誌オンライン版2016年8月9日号の報告。

システマティックレビューで同定された論文のデータで5件のメタ解析が行われた。認知症や健忘型軽度認知機能障害(aMCI)、軽度認知機能障害(MCI)、認知機能低下を含む認知機能障害にグループ分けし、リスク比(RR)、オッズ比(OR)、ハザード比(HR)の算出を行った。

主な結果は以下のとおり。

・包括基準と品質評価をみた研究は19件であった。
・5件中4件のメタ解析で、認知余暇活動への参加と認知障害(OR:0.69、95%CI:0.56~0.85)や認知症(HR:0.58、95%CI:0.46~0.74、RR:0.61、95%CI:0.42~0.90、OR:0.78、95%CI:0.67~0.90)のリスク低下に有意な関連が認められた。
・しかし、1つの認知障害研究のプール解析だけは、有意ではなかった(HR:0.85、95%CI:0.71~1.02)。
・精神的に刺激する認知余暇活動は以下のさまざまな要因と関連していた。
晩年の認知機能(β=0.11、p=0.05)
良好な記憶(β=0.20、95%CI:0.11~0.29)
処理速度(β=0.37、95%CI:0.29~0.45)
実行機能(β=0.23、95%CI:0.15~0.29)
全体的な認知機能低下の少なさ(β=-0.23、p<0.01)
言語(β=-0.11、p<0.05)
実行機能(β=-0.13、p<0.05)
・活動は、認知機能低下速度を減少させることが示唆された(推定値:0.03、SE:0.01、p=0.00)。

著者らは「認知刺激余暇活動への参加は、将来の認知症や認知機能障害リスク低下に寄与するとの報告が増加している。政府や保健サービスによる1次予防戦略にとって、生涯を通じたこのような活動に参加することは、重要な焦点であると考えられる」としている。

出典

Yates LA, et al. Int Psychogeriatr. 2016 Aug 9. [Epub ahead of print]

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