「孤独を感じる」で、認知症リスク増加

 認知症、アルツハイマー型認知症(AD)、血管性認知症(VaD)の発症に、孤独感は影響するのか。最大20年間のフォローアップを行ったスウェーデンの縦断的なBetula研究の結果が報告された。

 スウェーデン・Centre for Demographic and Ageing Research(CEDAR)のAnna Sundstrom氏らによる、The Journals of Gerontology. Series B, Psychological Sciences and Social Sciences誌2020年4月16日号の報告。

 ベースライン時に認知症でない1,905人を対象に、最大20年(平均:11.1年)のフォローアップを行った。孤独感の調査は、「孤独を感じることが多いですか?」の質問によって測定した。

主な結果は以下のとおり。

・フォローアップ期間中に428人が認知症を発症した。

・内訳は、ADが221人、VaDが157人、その他の認知症が50人であった。

・年齢、性別、ベースライン時の孤独感で調整後のCox回帰モデルでは、すべての原因による認知症およびADのリスク増加が認められたが、VaDのリスク増加は認められなかった。
 ●すべての原因による認知症:ハザード比(HR)=1.46(95%CI:1.14~1.89)
 ●AD:HR=1.69(95%CI:1.20~2.37)
 ●VaD:HR=1.34(95%CI:0.87~2.08)

・潜在的な交絡因子の範囲を調整し、ベースラインから5年以内の認知症発症者を除外(逆因果関係の可能性を考慮するため)してもなお、すべての原因による認知症およびADの有意なリスク増加が認められた。
 ●すべての原因による認知症:HR=1.51(95%CI:1.01~2.25)
 ●AD:HR=2.50(95%CI:1.44~4.36)

 著者らは「孤独感は、すべての原因による認知症やADの重要なリスク因子であることが示唆された。このことから、高齢者の孤独感に関する主観的な訴えに注意し、孤独感を軽減するための潜在的な介入戦略を特定することが求められる」としている。

出典

Sundstrom A, et al. J Gerontol B Psychol Sci Soc Sci. 2020;75:919-926.

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