日本における認知症介護費用、施設から地域への推進でどう変化したのか

日本における認知症の適切なリソース配分と品質向上の政策を行うため、東邦大学の花岡 晋平氏らは、認知症の社会的負担について経時分析を実施した。International Journal for Quality in Health care誌オンライン版2018年9月29日号の報告。

日本の公式統計より7つの全国のデータセットを用いて、2002~14年の全国人口ベース観察研究を行った。疾患の包括コスト法を用いて分析を行った。アウトカム変数には、医療サービス、介護サービス、家族等による費用負担のないケア、死亡コスト、罹患コストを含んだ。

主な結果は以下のとおり。

・認知症患者数は、2002年の42万人から2014年の105万人に2.50倍増加していた。
・家庭やコミュニティにおける患者数は3.22倍、介護施設の患者数は1.42倍に増加していた。
・社会的負担は、2002年の1.84~2.42兆円から2014年の3.79~5.51兆円に2.06~2.27倍増加していた。
・総負担に関しては、費用負担のないケアの割合が、36.6~51.9%から37.7~57.2%へ増加していた。
・さらに、主な介護者が70歳以上の割合が、27.6%から37.6%へ増加していた。

著者らは「介護施設から家庭やコミュニティへの移行、高齢者による高齢者介護、早期認知症診断の推進により、患者1人当たりの平均費用は、437~577万円から360~524万円に減少した(0.82~0.91倍)。患者の安全とケアの質を維持するためには、介護者の許容範囲を超えないような費用負担のないケアの充実が不可欠である」としている。

出典

Hanaoka S, et al. Int J Qual Health Care. 2018 Sep 29. [Epub ahead of print]

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