高齢者の精神科病棟入院、長期化する予測因子は

老年精神科の病床数は限られている。カナダ・カルガリー大学のZahinoor Ismail氏らは、高齢者の精神科病院の入院期間の予測因子を明らかにするため検討を行った。その結果、入院期間は概して入院時の臨床特性により予測されることが明らかになった。長期入院の予測因子は、無能力、陽性症状が認められることであり、認知症は長期入院の予測因子ではなかったという。International Psychogeriatrics誌オンライン版2014年10月21日号の掲載報告。

研究グループは、2005~2010年における大都市の精神科病院の入院および退院データをレトロスペクティブに分析した。人口統計学的および臨床情報(入院72時間以内)を集約し、resident assessment instrument – mental health(RAI-MH)を用いて評価し、認知症と非認知症の高齢患者の比較を行った。なお入院期間の予測因子は、一連の一般線形モデルを用いて確認した。

主な結果は以下のとおり。

・被験者は、認知症高齢患者169例、非認知症高齢患者308例であった。
・本検討集団において、認知症の診断は長期入院の予測因子ではなかった。
・内科併存疾患が複数あることは、入院期間と逆相関の関連性を示した。すなわち、併存疾患が多いほど入院期間は短く、また非認知症高齢者よりも認知症高齢者のほうが短かった。
・認知症の有無にかかわらず、無能力および陽性症状は、長期入院の予測因子であった。
・一方、入院時の疼痛は、短期入院の予測因子であった。

出典

Ismail Z, et al. Int Psychogeriatr. 2014 Oct 21. [Epub ahead of print]

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