認知症介護、介護者の心の負担軽減のためにはどうすべきか

認知症の介護は、うつ病などの精神的健康問題を引き起こし、介護者の心理的な苦痛をもたらす可能性がある。この研究では、日本における認知症介護者の心理的な苦痛に関連する予測因子について検討が行われた。慶應義塾大学のShikimoto Ryo氏らによる、International psychogeriatrics誌オンライン版2017年11月10日号の報告。

日本における認知症の社会的コストに関する研究の一環として、認知症者とその介護者を一対とした1,437例を、非公式ケア時間研究(current informal care time study)に登録した。介護者と認知症者の基本的特徴、1週間の非公式ケア時間を測定した。Kessler’s Psychological Distress scale(K6)スコア(24点満点、点数が高いほど心理的苦痛が大きい)で測定された介護者の心理的な苦痛の予測因子は、単変量および多変量回帰分析を用いて評価した。

主な結果は以下のとおり。

・介護者のK6スコアは、4点以上が約69%、12点以上は18%であった。
・K6スコア4点以下と5点以上によるロジスティック回帰分析の結果では、K6スコアは、認知症者の精神疾患および併存疾患、非公式ケア時間、介護者の少なさ、看護レベルと関連が認められた。
・K6スコア12点以下と13点以上によるのロジスティック回帰分析の結果では、K6スコアは、認知症者の精神症状および併存疾患、介護者の性別、非公式ケア時間、介護者の少なさと関連が認められた。

著者らは「本結果は、これまでの知見と一致しており、介護者の心理的な苦痛は非常に大きく、非公式ケア時間やBPSD(認知症の行動・心理症状)が関連していると考えられる」としている。

出典
Shikimoto R, et al. Int Psychogeriatr. 2017 Nov 10. [Epub ahead of print]

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