認知症のBPSD軽減へ、指圧アロママッサージが有用

BPSD(認知症の行動と心理症状)のマネジメントは、薬理学的介入では不十分である。そのため、安全で費用対効果の高い介入を特定するために、補完的および代替的な治療が広く研究されている。本研究では、指圧治療プロトコルを用いた多成分アロママッサージの臨床的有効性を評価し、BPSDのマネジメントのための認知トレーニングとの比較検討が行われた。香港・香港理工大学のJo Kamen Ka-Man Fung氏らによる、Journal of clinical nursing誌オンライン版2017年10月6日号の報告。

本研究は、3群間比較デザインによるランダム化臨床試験である。認知トレーニングは、BPSDのマネジメントのために従来の介入として使用し、運動は通常治療とみなし、両介入を指圧治療プロトコルとの比較として使用した。高齢者60人を対象に、指圧アロママッサージ+運動(1群)、認知トレーニング+運動(2群)、指圧アロママッサージ+認知トレーニング(3群)の3群に20人ずつランダムに割り付けた。CMAI(Cohen-Mansfield Agitation Inventory)29項目中国語版(期間内の興奮症状出現頻度を介護者が評価)、NPI(Neuropsychiatric Inventory:BPSD測定検査)、MMSE(Mini mental State Examination:ミニメンタルステート検査)、バーセルインデックス(Barthel Index-20:ADL尺度)を用いて、介入前後および3ヵ月のフォローアップにおいて、ADL、認知機能、BPSDの重症度および苦痛を含むアウトカム指標を評価した。反復測定により実施した複数の比較を分析し、群間差、個人差、ならびに群間と時間との相互の影響を検出した。

主な結果は以下のとおり。

・1群(指圧アロママッサージ+運動)および3群(指圧アロママッサージ+認知トレーニング)において、BPSDの重症度および苦痛が有意に減少し、2群(認知トレーニング+運動)ではその効果が認められなかった。

著者らは「指圧アロママッサージは、認知トレーニングと同等の効果があり、BPSDの重症度および苦痛を軽減するための認知トレーニングを強化できる。指圧アロママッサージは、安全かつ費用対効果が高く、専門的なトレーニングを受けていない介護者や家族によって実施可能である」としている。

出典
Fung JKK, et al. J Clin Nurs. 2017 Oct 6. [Epub ahead of print]

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