重度な貧血、認知症発症に要注意

貧血が高齢者における認知症発症と関連しているか、調査が行われた。

韓国・ソウル大学のSu-Min Jeong氏らによる、Alzheimer’s research & therapy誌2017年12月6日号の報告。

認知症および脳卒中でない66歳の高齢者3万7,900例を、NHIS-HEALS(韓国国民健康保険サービス-国民健康スクリーニングコホート)のデータベースを用いて抽出した。貧血(ヘモグロビン濃度:女性 12g/dL未満、男性 13g/dL未満)および貧血の重症度(軽度、中等度、重度)は、WHO(世界保健機構)の基準を用いて定義した。認知症の発症は、ICD-10(国際疾病分類第10版)の認知症診断コード(F00、F01、F02、F03、G30)を用いて診断され、抗認知症薬を処方された患者とした。貧血による認知症発症のハザード比(HR)は、Cox比例ハザード回帰モデルを用いて評価した。

主な結果は以下のとおり。

・性別、ベースラインの認知機能状態、BMI、喫煙、家計所得、身体障碍、うつ病、高血圧、糖尿病、脂質異常症で調整したのち、貧血と認知症との間に有意な関連が認められた(調整HR:1.24、95%CI:1.02~1.51)。
・貧血の重症度に応じた認知症発症率の調整HRは、軽度の場合1.19(95%CI:0.98~1.45)、中等度の場合1.47(95%CI:0.97~2.21)、重度の場合5.72(95%CI:1.84~17.81)であり、有意なp for trendが認められた(p=0.003)。

著者らは「貧血は認知症発症の独立したリスク因子であり、重度の貧血は、顕著なリスク増加を伴うと考えられる」としている。

出典

Jeong SM, et al. Alzheimers Res Ther. 2017;9:94.

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